【中国小米(Xiaomi)が謝罪、日本差別が今回で2回目。中国人民の反応は】

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中国家電メーカー小米科技(Xiaomi以下「小米」)は4月30日、スマートフォン新機種「Redmi Note 9S」のプロモーションビデオ(PV)の中で「長崎に落とされた原爆(Fat Man)」を連想させる悪意のあるような描写が物議を醸しだした。日本国内SNS上で話題となり非難され、「不適切表現」をしたとして小米は謝罪に追い込まれた。

問題PVのロケーションは日本・浅草が舞台

  1. 日本人(らしい)が寿司を食べる
  2. 胃に入った寿司が急速に膨らみ、風船のように膨らむ(Fat Man)
  3. 体が浮き、天井・屋根(日本家屋)を突き破り雲の上まで上昇
  4. 身体が爆発し、キノコ雲が発生する

米国でつくられた原爆のコードネームは「Fat Man」。原爆投下は国際法に違反(非戦闘員への攻撃禁止)したもので、長崎に落とされた原爆で当時の長崎人口の約3分の1が亡くなっている。世界で唯一の被爆国の日本では非常にセンシティブな問題だけに、小米の日本市場での動向に注視したい。

◆前回の謝罪で国内外問わずいかなる差別行為もしないとの声明文も「日本差別は例外」か

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小米の人事部は2017年9月22日、河南省にある郑州(Zhengzhou)大学内の企業説明会で、同社社員の秦涛(Qin Tao)が日本語学科専攻の学生に”差別発言”をしたことで謝罪をしている。その差別発言内容は

「日本語学科専攻の学生がこの場にいるのなら、ここから出て行ってください。もしくは※1映画事業(アダルトビデオ)で働いたほうがいい」と日本語学科専攻校の学生を”差別”した。

今回の学内企業説明会には学科・専攻不問とあり、参加した日本語学科専攻の学生は「最大の侮辱」を受けたとして公式謝罪を要求した。それからまもなく失言した秦涛の謝罪文と同社人事部の声明文を公表している。人事部発の声明文には再発防止に務め、日本を含む一切の差別行為を絶対に許さないとしている。


この失言は中国大陸にある大学の日本語学科専攻の学生の注目を集めた。特に日本語学科の学生は男性より女性のほうが多く、「”日本語”学科差別」だけでなく「女性蔑視」にもつながった。だがしかし、これらの謝罪文や声明文に対し、この謝罪文はテンプレのようで、「まるで学生が教師(講師)に対し、今日休みます」とショートメッセージを送った内容レベルであると学生たちは認識しているようだ。

さらに、「失言者の言動は貴社に取り返しのつかない負の影響を与える」と語った。これは、今回の問題PV(長崎原爆投下)と同じに思えてならない。

中国大陸SNSを見ていると、一部は”炎上商法”によって小米スマートフォンの知名度があがったとポジティブに見る人民がいる一方で、南京事件を引き合いにだし、「日本から謝罪がないのに謝罪する必要なし」とする強気のコメントも見られる。残念なことに、長崎原爆投下は”正義”だと主張するコメントさえあった。

いくら反日教育が盛んな中国大陸でも、SNSで小米の差別的なPVを”よくやった”と捉えられるような、日本人の気持ちを踏みにじる発言が多かったことに驚きを禁じ得ない。他方、こんなPVでだれが小米商品(スマホ)を買うのかという少数意見も見られた。今回の問題PVで、差別的言動が2回目(公式的に)となった小米だが、3回目がないよう再発防止の徹底に期待したい。

参考資料