【WHO、総会に台湾参加は認められない。米中に挟まれ苦しい立場のテドロス事務局長】

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5月18日から年一回開催されるWHO総会に台湾のオブサーバー参加は認められないとWHOは述べた。台湾がWHOに参加するための努力行為に中国は非難・反対の異を唱え、米国を含む支持国(独、豪、加、新)の嘆願もあったが、WHO総会に招待することができないと述べた。支持した国の一つニュージーランドは中国から「一つの中国」に反するとして激しく批判される。

◆中国、親中派の台湾総統ならオブサーバーとして参加許可?

中国は「一つの中国」の原則を掲げているが、台湾がオブザーバーとしてWHO総会に参加していた時期(2009~2016年)があった。当時の台湾総統は中国国民党(親中派)、且つ外省人の馬英九(Ma Ying-jeou)氏であった。台湾出身の蔡英文(Ts’ai Ing-wen)氏が台湾総統に就任してから、台湾はオブザーバー参加を認められていない。

WHOの設立目的は、「全ての人々が可能な最高の健康水準に到達すること」を目的として設立された国連の専門機関であり、1948年4月7日の設立以来全世界の人々の健康を守るため、広範な活動を行っている。

中国・武漢が起源とされる新型ウイルスに対して、台湾の対応や対策の紹介、海外援助に多くの人が助けられたと海外メディアは伝えている。

世界中の人々の健康に寄与している台湾が、対中関係(親中)如何で参加可能かどうか決まっているところに、WHOは国や政治を超えた「人々の健康のため」に貢献してほしいと考える。

出典:TAIWAN TODAY


◆ニュージーランドの適切なコメント「全世界の人々の健康に寄与」に、中国は「一つの中国」とする政治色?をだし激しく批判!

ウィンストン・ピーターズ(Winston Peters)外相は、先週”個人的な立場”として、「全世界の人々の健康のためには、世界の健康に寄与することを目指す国際的な組織(WHO)に、すべての国(地域)が参加することを望んでいる。それは当然の考えだ」と語った。

このコメントに対し、中国側はまず「世界には一つの中国しかなく、台湾は中国の一部である」と述べ、ピーターズ外相を激しく批判し、ニュージーランドは今後もこの原則を守り、台湾問題を適切に処理し、具体的な行動で中国・ニュージーランド両国の関係を健全に発展させていくことを期待しているとコメントしている。

参考資料

台湾と中国大陸にどちらも留学経験をもつ筆者が感じたのは、地域差があるものの教育水準にも差があることを肌で感じた。中国大陸は国土が広く多くの方言が存在するため、共通語である普通語を学校教育(科目)として学ぶ。中国大陸の至る所に「普通語で話そう」と普及活動をしており、中国語教師になるにも「普通語検定」に合格する必要がある。